Progressive

はかた鯖を振り返る

2019-11-12CS:GO

はかた鯖はムスカ鯖のリメイクである。

はかた鯖は CS:GO のカスタムサーバーだ。 2018 年の年末から開発を始めたので、もうすぐ一年になる。 ムスカ鯖は CS:S に 2007 年頃に稼働を始め、 2008 年頃には連日満員となる大人気のカスタムサーバーだった。MAD 動画のようなアニメネタをゲーム内に持ち込み、大量の bot と特殊能力を持ったボス bot 、そして一癖ある味方 bot というフォーマットはネタ鯖のデファクトスタンダードになった。アップデートを繰り返しながら長らく稼働していたが、 2010 年の CS:S 本体の大規模アップデートを堺に稼働が途絶えた。 ムスカ鯖の細かい歴史は wiki に物凄く丁寧にまとめられているのでそちらを参照のこと。

ムスカ鯖は何故面白かったのか

何故ムスカ鯖をモデルにしたかといえば、ムスカ鯖が面白かったからに他ならない。では一体何が面白かったのか。

一番に挙げられるのはやはりネタ元の魅力だろう。喋りまくる大佐、FB投げたら「バルス!」、C4仕掛けたら「40秒で支度しな!」。 これだけでも単純に楽しい。あとは007テーマの時は64版でお馴染みの「テレッテレージャーーン♪」の音楽と共に画面が赤く染まるのが印象的だった。

次に挙げられるのはいつも人がたくさんいたことだろう。 coop は人が多ければそれだけで面白いというのは Sven coop や Serious Sam で証明されてきた。ムスカ鯖は 15 人で遊ぶわけなので面白くないはずがない。

そしてゲーム性に目を向けると、規則的な動きと不規則な動きとがいい塩梅で組み合わされていることに気づく。例えば一般ボットはほとんど毎ラウンド同じ道順でマップを徘徊するが、ボスである Adrian や gappoi である大佐は殆ど不規則な道順をたどるため、プレイヤーは一般ボットを避けつつ Adrian の奇襲にも備えるというゲームが成立していた。

ムスカ鯖の課題

一方でムスカ鯖にも良くない点はあった。

一つは少人数になると途端に面白くなくなる点。ムスカ鯖ではプレイヤーが15人に満たないと、Adrianの弱体化、味方ボットの追加、そして最大ライフを増やすことでゲームバランスを調整する。これらでは多人数プレイの面白さを補完できない。特に最大ライフの変更はカウンターストライクだと「一発でも頭に貰うとやられてしまう」という緊張感を崩してしまう。

他には人質救出マップが面白くない点。凝った演出のある爆弾設置マップと比べると演出面は味気ないし、敵ボットがキャンプしやすいことで難易度も高くなっていた。

更に、大佐の貫通爆発の理不尽さ。元々は単に広範囲の爆発だったがある時から貫通に進化してしまった。元々大佐が爆発するというのは初見では予測できずつらいシステムだったが、見えないところでの爆発というのは、それに気づくのに更に時間がかかる。そして爆発の範囲は可視化されないため、プレイヤーはとにかく距離を取ることしかできない。それにより大佐との行動が一層難しいものとなった。

CS:GO でのネタ鯖再興

ムスカ鯖がなくなった頃には既にムスカ鯖プレイヤー自体も少なくなってきていたと記憶している。その後 CS:GO がリリースされ、ドM鯖などは CS:GO に移行したようだが、早々に稼働が終了していた。 CS:GO は2018年末に基本プレイが無料になったが、その時にはアニメ系ネタ鯖の planetia と、 RPG 系?ネタ鯖の梅鯖、古くからあるはいぱーばとるが稼働していた。しかしいずれも自分が思うところとは違う方向に進化していて、どうにも物足りなかった。

なので自分で作ってしまうことに。

自分で鯖を作るに当たって一番懸念があったのは稼働環境、つまりどういう PC で鯖を稼働させるかだ。 ごつい鯖機を自宅に置いて睡眠を阻害したくないし、下手にノート PC なんぞで稼働させて火災リスクを負いたくもない。 幸いクラウドサーバーがこれをあっさり解決してくれた。常時稼働させるとコストがやばいが、逆に稼働時間をしぼめると大幅にコストを圧縮できた。鯖の tick が限界値だったり時折重かったりするのはコストのためにギリギリのスペックに絞ってるせいなので許してほしい。

開発にあたって意識したのが「ムスカ鯖のリメイク」だ。そのために、ムスカ鯖の基本的なルールを踏襲しつつ、ムスカ鯖が抱える課題の解決と CS:GO らしさを出すためにルールを変更した。

まず低人数時のおもしろさの底上げだ。稼働して暫くはプレイヤーが付かないことは容易に想像できたのでこれは必達事項だった。最大ライフを増やす代わりにキルを一つ取るごとにライフを回復するようにし、緊張感を維持しつつ一人がより長く活動できるようにした。更に、味方ボットを増やす代わりにレーダーハックやモロトフ、スモークをプレイヤー人数に応じて有効にすることで、低人数での遊びを底上げした。特に投げ物は CS:GO で強化された要素なので、弱体化はさせたが使えるように調整した。スモークはボットがスモーク内のプレイヤーを完全に認識できなくなる問題があるので、スモーク内に留まるとダメージが発生するようにした。モロトフはそのままだと強すぎるのでダメージを無効化した。

他、人質救出は声ネタを選出している時のぽっと出のアイディアを突っ込んだ。ただ初見だとだいぶわかりにくいかもしれない。 爆発については普通の爆発を採用した。

これまでと今後

結果として自分がやっててそれなりに面白いと思えるものは出来上がった。僅かだが常連プレイヤーも生まれた。 プレイヤーはもっとほしい。 おおよそ作るべきものは作ったので暫く大きな更新はないはず。大人数でのバランス調整やら動作確認やらはほぼできてないのでそのあたりはテコ入れがあるかも。プレイヤーが増えないことには始まらない。 とかく人口をいかにして増やすかが重要だ。